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SORACOM
Funnel

クラウドリソースアダプター

SORACOM Funnel (以下、Funnel) は、デバイスからのデータを特定のクラウドサービスに直接転送するクラウドリソースアダプターです。 Funnel でサポートされるクラウドサービスと、そのサービスの接続先のリソースを指定するだけで、データを指定のリソースにインプットすることができます。任意の転送先を設定できる SORACOM Beam と異なり、Funnel は連携している特定のクラウドサービスにデータ転送機能を提供しています。
プロトコルは、HTTP、TCP、UDPに対応しています。デバイスは、これらのプロトコルに対応したシンプルな実装だけでクラウドサービスへのデータのインプットが可能となります。

SORACOM Funnel

従来、IoT デバイスからクラウドサービスにデータを送信する場合には、IoT デバイスに SDK をインストールするか、お客様ご自身でクラウドサービスへデータの中継を行うサーバを立てたりする必要がありました。 また、クラウドサービスへアクセスするためのパスワードなどの重要な情報をデバイス側に持たせる必要があり、セキュリティ面でも懸念がありました。
Funnel では、サポートされるクラウドサービスと、そのクラウドサービスの接続先のリソースを指定するだけで、データを指定のリソースにインプットすることができます。クラウドサービスへアクセスするためのパスワードをデバイスに保持する必要もありません。 お客様は最小限の手間で、迅速にクラウドサービスを利用することができるようになります。

Funnel は、以下の 5 つのクラウドサービスに対応しています。

  • AWS IoT
  • Amazon Data Firehose
  • Amazon Kinesis Data Streams
  • Microsoft Azure Event Hubs
  • Google Cloud Pub/Sub

また、Funnel は Partner Hosted Adapter として、以下に対応しています。
Partner Hosted Adapter とは、SORACOM パートナースペースの認定済みパートナー様が運営するクラウドサービスなどへの接続機能を提供します。お客様は、いずれのアダプタを利用する場合も、クラウドサービスと、そのサービスの接続先のリソースを指定するだけで、データを指定のリソースにインプットすることができます。

(*1) Mockmock のサポートは 2024 年 8 月 29 日で終了します。詳しくは SORACOM サービス更新情報をご覧ください。
(*2) DataSpider Cloud のサポートは 2025 年 4 月 30 日で終了します。詳しくは SORACOM サービス更新情報をご覧ください。

詳しい設定方法はユーザーサイトをご確認ください。

サービスの特長

  • IoT デバイスからクラウドへのデータ送信が簡単に

    SORACOM Funnel は、以下のような機能を提供することでお客様の IoT システムの通信の暗号化を支援します。

    • CPU や電力制限によって暗号化処理ができない IoT デバイスに代わって、SORACOM プラットフォームからクラウドサービスまでの通信を暗号化します。
    • TCP や UDP でしか送信できない IoT デバイスの通信を、SORACOM プラットフォーム上でクラウドサービスで一般的に採用されている暗号化プロトコルである HTTPS に変換します。

    接続先の切り替え

    Funnel を利用することで、IoT デバイス側ではデータの送信先を Funnel エンドポイント(funnel.soracom.io:23080)に固定することができます。Funnel からのクラウドサーバーへの接続情報は、Funnel の Web コンソール(ユーザーコンソール)もしくは API を利用して、IoT SIM のグループ単位で設定することができます。
    これにより、例えば、テスト環境と本番環境の切り替えでクラウドサービスの接続先を変更する必要が生じた際には、Funnel のユーザーコンソールを利用した簡単な操作や、プログラムから API を利用して、お客様の IoT デバイスの通信先を一括して変更することができます。従来のように、多数配備された IoT デバイス一つ一つに再設定処理を行う必要はありません。

    データ通信量と消費電力の削減

    SORACOM Funnel とバイナリパーサーを使用することで IoT デバイスからバイナリでデータを送信し、クラウドサービス側は JSON 形式で受信することが可能です。通信している時間がモデムが起動している時間となるため、1 秒でも早く通信が終了すれば、その分モデムへの電力供給をカットし省電力に貢献します。

活用シーン

  • IoT デバイスを遠隔地で運用する

    IoT デバイス運用において、認証情報とデバイスからのデータ送信先設定をデバイス内部に持たせると、変更時に OTA またはデバイスを回収して作業する必要が生まれます。SORACOM Funnel を利用することで、デバイスのデータ送信に必要な認証情報および送信先の情報を SORACOM ユーザーコンソール上でコントロールできます。

  • デバイス/サーバーで異なるプロトコル

    SORACOM Funnel を利用すると、IoT デバイスから HTTP/TCP/UDP で送信されたデータを HTTPS でクラウドサービスに転送できます。SORACOM Funnel で暗号化を実施することで、セルラー通信区間の上りデータ量が減少、運用コストの削減にもつながります。

料金プラン

SORACOM Funnel はリクエスト数に応じた従量課金です。初期費用、基本料金は必要ありません。
月々の無料利用枠もございます。

基本料金

無料

従量課金

  • 日本カバレッジ 1 リクエスト(*) あたり 0.00198 円
  • グローバルカバレッジ 1 リクエスト(*) あたり 0.0000198 USD

(*) Funnel からクラウドサービスへのリクエストごとに 1 リクエストとカウントします。

Beam、Funnel、Funnel のリクエストの数え方の違い

SORACOM Funnel を使って、短い間隔(1 秒に 1 リクエスト等)でデータ送信することを検討されているお客様は、こちらよりお問い合わせください。

VPG 経由の SORACOM Air for セルラーからの SORACOM Funnel のサービス利用料は無料となります。
ただし、Private Garden, Public Gate では SORACOM Funnel のサービス利用料が発生します。

無料利用枠

1 アカウントあたり月間 50,000 リクエスト。未使用の無料利用枠が翌月に持ち越されることはありません。

よくある質問

  • お試し利用はできますか

    SORACOM Funnel は無料利用枠をご提供しています。
    1アカウントあたり月間 50,000 リクエストまで毎月無料となりますので、安心して機能の確認をしていただくことが可能です。

  • SORACOM Funnel は、SORACOM Beam とどう違いますか

    主な違いは、次のとおりです。

    • SORACOM Funnel は特定のクラウドサービスにデータを転送します。SORACOM Beam は任意の宛先へデータを転送します。
    • SORACOM Funnel から送信されるデータはクラウドサービス用にフォーマットされます。SORACOM Beam はデータをそのまま転送します。
    • SORACOM Funnel のデータ転送は非同期に行われるため、デバイスは転送先の処理を待たずに次のデータを送信できます。SORACOM Beam のデータ転送は同期的に行われるため、デバイスは転送先の処理を待ち、レスポンスとして受け取ることができます。

    詳しくはユーザードキュメントを参照してください。

  • SORACOM Funnel を使わなくてもクラウドへデータ送信は可能ですか

    はい、可能です。
    SORACOM Air (IoT データ通信サービス) は、いわゆるスマートフォンの通信と同様にインターネット接続が可能となるため、SORACOM Air のみのご利用でも IoT デバイスから直接サーバと通信する形でのデータ収集が可能となります。この場合、サーバへアクセスするための認証情報や通信データの暗号化はデバイスで行うことになります。もし、この手間(認証情報や暗号化)を低減したい場合は、SORACOM Air に加えて SORACOM Funnel をご活用いただくことで解決します。認証情報や暗号化を IoT デバイス側ではなく SORACOM User Console で設定いただけます。

  • SORACOM Funnel に送付したデータは他の SORACOM サービスでも使えますか

    Unified Endpoint による複数サービスでのデータ利用が可能です。
    Unified Endpoint は、統合された一つのエンドポイントとなっており、SORACOM Funnel だけでなく、SORACOM Beam、SORACOM Funk、SORACOM Harvest Data にデータを送信することができます。また、Unified Endpoint に送信したデータを複製し、それぞれに転送することができます。
    Unified Endpoint の詳しい設定方法は、ユーザー向けサイトのユーザードキュメントをご確認ください。

  • IoT デバイスから SORACOM Funnel 以外へのアクセスを制限する方法はありますか

    Private Garden 機能を利用いただくことで実現できます。
    Private Garden 機能は、Beam, Funnel, Funnel, Harvest のエンドポイント以外にアクセスできない機能です。デバイスから直接インターネットにアクセスできないため、よりセキュアにソラコムのサービスを利用することができます。利用方法については、ユーザー向けサイトのPrivate Garden 機能を使用するをご確認ください。

SORACOM のサービスはユーザーコンソールから
ご利用いただけます。